MLX90614とESP8266で作る非接触温度計 (1)

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図10.実機運用例

疫病で体温計が不足しているとも言われる昨今、非接触でおでこにピー!して測る 非接触温度計 をよく目にするうちに、 MLX90614 センサと ESP8266 を使って自分でも作ってみたくなりました。

実は我が家に安物非接触温度計(RMB40程度)がありますが、誤差は±1.5℃と体温測定には不向き。似たようなガンタイプで白地に紫のが医療用で、RMB200程度、こちらは誤差±0.3〜0.5℃と言われています。

図1.安物市販非接触温度計GS320

図1.安物市販非接触温度計GS320

センサはMelexis社のMLX90614シリーズがよく使われているようですが、3.7V仕様の型番BAAは、淘寶プライスRMB110と自分にとっては抜群の高さ。結線に失敗は許されません。

図2.Melexis MLX90614ESF-BAA

図2.Melexis MLX90614ESF-BAA

マイコンはESP8266系のWeMOS D1 mini (のコピー品)を0.66インチ64×48 OLEDシールドと共に使います。センサもI2Cとして最低限な構成なので、単純に以下のような結線です。

図3.回路構成

図3.回路構成

プログラミングは、Arduino IDEを使います。スケッチといっても、ほぼほぼAdafruitさんのOLEDMLX90614センサ使用例そのまま。

図4.スケッチ

図4.スケッチ

焼き込む時、ESP8266のボードバージョンを最新にしていると失敗してしまいます。この2.5系で成功しました。他、焼き込み条件も併せて載せておきます。

図5.ESP8266ボードバージョン

図5.ESP8266ボードバージョン

図6.焼き設定

図6.焼き設定

小さなブレッドボードを裏面合わせにして、片面にWeMOS D1 mini + OLED、もう一面にMLX90614センサを挿して、配線します。センサデータシート記載に従い、電源ラインにキャパシタ0.1uFを入れました。下図ではプルアップ抵抗入れてますが、多分不要です。

図7.実機WeMOS側

図7.実機WeMOS側

図8.実機センサ側

図8.実機センサ側

実際に使う際は、適当なモバイルバッテリに繋ぐのですが、ガンっぽくする為にちょっと工夫。USBのAコネクタとmicroコネクタを直接ハンダ付けし、瞬着で固定し、さらにホットグルー盛って最後は熱圧着チューブで覆った特製コネクタの出来上がりです。

図9.コネクタ製作

図9.コネクタ製作

18650電池内蔵のモバイルチャージャーと繋いでそれっぽくなりました。毎秒勝手に計測し、液晶上段は対象物温度、下段は環境温度を表します。何せ毎秒勝手に計測なので、自分のおでこに当てても何度だかわかりません。適当なプッシュスイッチとビープ音ぐらいはいいのかな。あと、どうも計測値が体温より明らかに低くて…

図10.実機運用例

図10.実機運用例

さらに考察すると、スタンドアロンな構成なら、ESP8266系列ではなく、ATtiny85辺りで十分実現出来そうな気がします…(続く?)

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