マキタバッテリー互換USBアダプタの分解と10.8V向け改造

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マキタ 電動工具用の バッテリ を USB モバイルバッテリ化するアダプタの互換品を買い、手持ちの10.8Vバッテリ対応出来るように改造してみました。

マキタ純正のUSB用アダプタADP08は、かっこいいのですがそこそこ値段がはります。

怪しい互換品を淘寶で見付けたので、早速ポチってみました(RMB23+送料)。

図01.購入したマキタバッテリ互換USBアダプタ

図01.購入したマキタバッテリ互換USBアダプタ

届いた商品を見ると確かにマキタ向けなのですが、接点形状が14/18V用で手持ちの10.8Vとは合いません。ただこの接点部分は、筐体と別部品構成になっているので、交換してしまえば使えそう。検索してみるとやはり接点部分だけを売っていたのでこれもポチりました(RMB2.5+送料)。ちなみにこの部品、我が家のマキタ掃除機の接続部分の黒い部分とそっくり。様々な機器もこの部分は汎用にしているのでしょうか。

図02.10.8V用接点部品

図02.10.8V用接点部品

図03.マキタ掃除機のバッテリ接続部

図03.マキタ掃除機のバッテリ接続部

両者の接点はベース部分の大きさが違うので、載せ替えに際しては多少のDIYが必要です。その前にまずは基板をチェック。

図04.USBアダプタ分解

図04.USBアダプタ分解

図05.USBアダプタ基板

図05.USBアダプタ基板

基板上の電源ICには、「GMCAG」という表記があるだけで型番不明、入力部にはショットキーバリアダイオードSS34があり、その連続順方向定格電流が3Aであることから、10.8Vx3A=32.4W程度の電力を想定して設計しているのでしょう。

交換する接点を筐体にはめ込む為の台座には、手元にあった5x7cmのユニバーサル基板を使います。元の台座より一回り小さい程度なので、すき間をアルミ針金で補えば接着剤を使わなくても、ユニバーサル基板は筐体にハマります。また、基板のICとインダクタが対する筐体底面には、発熱対策にアルミテープを追加しました。

尚、分解して気づいたのですがこのDC-DC基板、筐体前方だけではなく、後方にも固定するための台座とUSB穴が用意されています(後方のこの穴はテープで塞がれているだけです)。

図06.組み立て部品

図06.組み立て部品

図07.台座にアルミ針金埋め込み

図07.台座にアルミ針金埋め込み

接点部品とユニバーサル基板は位置決めの後、エポキシ接着剤で固定しました。基板裏面の穴からも接着剤を流し込み、アルミテープで塞いでいます。硬化を確認し、DC-DC基板と接点基板を自動車の電装系で使う太い電源ケーブルで繋ぎます。多めのハンダでしっかりとハンダ付け。

図08.両基板をハンダ付け

図08.両基板をハンダ付け

配線に無理が掛からないことを確認しながら、基板を片側の筐体へハメ込みます。

図09.基板を筐体へハメ込み

図09.基板を筐体へハメ込み

筐体を閉じ、ネジ止めすれば完成です。ユニバーサル基板の緑と銀のホールが模様みたいで、ちょっとした見た目のアクセント効果になりました。

図10.マキタバッテリ互換USBアダプタ10.8V版完成

図10.マキタバッテリ互換USBアダプタ10.8V版完成

UM25CテスタとLD35可変USB負荷を使って負荷試験です。2Aまで難なく引き出せたので合格です。

図11.LD35可変負荷による負荷試験

図11.LD35可変負荷による負荷試験

これでも停電など非常時の電源として十分ですが、製作中に先人さまによる素晴らしい製品を目にしてしまい、もうちょっと何か出来ないか考えているところです。ただベースが10.8V系バッテリなので、電圧計追加や後方に開いているUSB穴にもう1系統増やすぐらいでしょうか。

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