Raspberry Pi Zero W に DietPi を入れて軽量デスクトップ環境を構築 前編

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図01.Raspberry Pi Zero W表裏

これまで Raspberry Pi にはいつもRaspberry Pi OSを入れて、ヘッドレス運用を常としていました。試したい液晶用に今回、Raspberry Pi Zero W に軽量と言われている DietPi を入れ、 軽量デスクトップ 環境を試してみたいと思います。

Raspberry Pi Zero W

Raspberry Pi Zero WはWiFiとBluetoothが搭載されたモデルで、簡単なスペックは以下の通りです。

  • CPU : Broadcom BCM2835 ARM Single Core 1GHz
  • RAM : 512MB
  • I/F : microUSB x2(1 for PWR), mini HDMI, CSI
図01.Raspberry Pi Zero W表裏

図01.Raspberry Pi Zero W表裏

DietPi SDカード作成

公式サイトより、DietPiイメージファイルをダウンロードします。

これをUbuntu 18.04 PC 上で解凍することなくオンザフライで、micro SD 16GBに焼きます。

図02.DietPi システムSDカード初期起動前

図02.DietPi システムSDカード初期起動前

DietPi 初回起動

それではいよいよDietPiシステム起動してみます。以前紹介したHDMIキャプチャUSBを映像出力先として繋いでいます。

図03.Raspberry Pi Zero W試験環境

図03.Raspberry Pi Zero W試験環境

これが普段のRaspberry Pi OSをRaspberry Pi 1Bに入れた時と比べても、だいぶ時間掛かっている気がしました(CPUは両者同じもクロックはZeroの方がむしろ高いのでハードウェア面では多少上)。

初回起動の中で自動的にルートパーティションは、SDカードの容量いっぱいまで拡張されました(その分、ログインプロンプトまで時間が掛かったのかも)。

図04.DietPi システムSDカード拡張後

図04.DietPi システムSDカード拡張後

ログインプロンプトではデフォルトパスワードが明示されています。

図05.初回起動ログイン待機

図05.初回起動ログイン待機

イーサネットポートの有る機種ではこのままOSのアップデートに入るようですが、Raspberry Pi Zero WにはWiFiしか無いことから、初期設定が一時中断。WiFiを設定するため、DietPi-Configに入ります。

図06.Network Unreachableで中断

図06.Network Unreachableで中断

図07.DietPi-Config Menu

図07.DietPi-Config Menu

せっかくなので各項目を見てみましょう。まずはDisplay Optionsから。ディスプレイグラフィックスやカメラに関する設定が網羅されています。

図08.Display Options

図08.Display Options

Audio OptionsはALSAを有効にするかどうかの一項目のみ。

図09.Audio Options

図09.Audio Options

Perfomance Optionsでは、CPUのオーバークロックやリミッタに関する設定を様々に変えることが可能です。

図10.Perfomance Options

図10.Perfomance Options

Advanced Optionには、Swapファイルの設定や、Bluetoothやシリアル、I2Cインターフェイスの設定がありますが、ミニマルなシステムなのでデフォルトでは全て無効になっています。

図11.Perfomance Options

図11.Advanced Options

Langurage/Regional Optionsでは、ロケールやキーボードの設定を行えます。ロケール変更を適用させる時にネットワーク接続を試みるので、諦めてくれるまで2分程度待たされますが、設定は問題なく適用されました。

図12.Language Regional Options

図12.Language Regional Options

Security Optionsでは、パスワードとホスト名の変更が出来ます。

図13.Security Options

図13.Security Options

次のNetwork Options Adapters、ここにWiFiの設定があります。ここではWiFiのSSID/PASSの設定と、デフォルトでは無効になっているWiFiデバイスを有効にする必要があります。

図14.Network Options Adpters

図14.Network Options Adpters

まずWiFi項を選んで有効にした後、再び同じ項目に入るとSSIDの設定へ。ここではスキャンではなく決め打ちでマニュアル設定した方が速いと思います(まだデバイスが有効になっていないのでスキャン不可かも)。

図15.WiFiの設定

図15.WiFiの設定

SSIDの登録を終えたら遷移を戻ってオンボードWiFiをOnにします。機器を再起動させないと実際に使えるようにはならないので、その前にこのまま他の項目も見てみましょう。

図16.内蔵WiFiデバイス有効化

図16.内蔵WiFiデバイス有効化

Network OptionsのMisc項では、APTやNTPのミラー先やNFSの設定、果てはNo-IPのインストール〜設定まで網羅されています。スタンドアロンで使う場合、この中の「Boot Net Wait」をゼロにしておくと、起動時の無駄な待ち時間を節約出来るでしょう。

図17.Network Options Misc

図17.Network Options Misc

AutoStart Optionsでは、起動時のランレベルの設定が出来、現在の設定を一番上の数字で確認することが出来ます。デスクトップ環境を入れた後、ここで16番か2番(オートログイン)に設定しましょう。また、キオスク端末用のモードや、ゲームエミュレータに特化した起動モードもあるようです。

図18.AutoStart Options

図18.AutoStart Options

Toolsにはベンチマークとストレステストの為のツールが用意されています。

図19.Tools

図19.Tools

尚、このDietPi-Config起動中に、sshで入ろうとすると、ログイン後このように警告を受けます。

図20.dietPi初期設定中にsshで入ろうとすると警告

図20.dietPi初期設定中にsshで入ろうとすると警告

DietPi-Configの中には再起動の項目は見当たらなかったので、このままDietPi-Configを抜けてコマンドで再起動させたところで、今回はここまで。以降は後編に続けます。

 

参考)

歴代Raspberry Pi系列のスペック比較

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