Oracle Cloud Always Free で組む Nextcloud 自分用オンラインストレージ

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仮想クラウドネットワークのポート開放

Nextcloudのインストールを前に、必要なポートを開放します。まずは仮想クラウドネットワークから。Nextcloudが使うのは https/443tcp だけですが、インストール後にLet’s EncryptがSSL証明書を生成する際、 http/80tcp も必要とするようなので、ここでまず両者共に開いておき、最後に http/80tcp は閉じるつもりです。

Oracle Cloud左上のメニューを【ネットワーキング→仮想クラウド・ネットワーク】と進みます。

図12.ネットワーキング メニュー

図12.ネットワーキング メニュー

デフォルトで現在使用中のネットワーク名をクリックして詳細へ進みます。

図13.仮想クラウド・ネットワーク一覧

図13.仮想クラウド・ネットワーク一覧

仮想クラウド・ネットワークの詳細ページ左下のリソースメニューのセキュリティ・リストをクリック。

図14.仮想クラウド・ネットワーク詳細

図14.仮想クラウド・ネットワーク詳細

デフォルトのセキュリティ・リスト右の「︙」を押して詳細を開きます。

図15.セキュリティ・リスト一覧

図15.セキュリティ・リスト一覧

セキュリティ・リストは、イングレス、エグレスの両ルールによって構成されており、今回開くのはイングレス・ルールです。「イングレス・ルールの追加」を押して新規ルールを追加しましょう。

図16.イングレス・ルール一覧

図16.イングレス・ルール一覧

プロトコルは TCP 、宛先ポートに 80,443 を入力してルールを追加します。

図17.イングレス・ルール追加

図17.イングレス・ルール追加

追加したルールはポート単位の2つのルールとして追加されました。

図18.新規ルールが一覧に追加

図18.新規ルールが一覧に追加

仮想クラウド・ネットワークのポート開放は以上です。

 

インスタンス内ファイアウォールのポート開放

続いてインスタンス内のUbuntuのファイアウォールであるiptablesでも、これらのポートを開放します。 /etc/iptables/rules.v4 を管理者権限で開き、ssh/22tcp用に既に存在しているエントリの直下へ、 80tcp , 443tcp の許可エントリを挿入します。

以下のコマンドでiptablesへのルールを追加、反映します。

これでポート開放は完了です。ネットワーク外の適当な端末から nmap を使い、当該ポートが適切に開いているか確認します。

 

Nextcloudをインストール

いくつものサービスの複合で成り立つNextcloudですが、snapを使えばまとめてインストールすることが出来ます。snapは確かに便利なのですが、サンドボックス的な振る舞いから、ループデバイスが乱雑に増えるのが気持ち悪くて避けていました。今回がsnap初めです。

Nextcloudのインストールはたった一行、続くコマンドはSnap管理下にあるNextcloudが、システムストレージ以外の外部ストレージへアクセスするのを許可するのに必要なおまじないです。。

簡単にsnapコマンドでNextcloudの情報を取得してみます。

その他、本稿執筆時点でのパッケージ情報は次の通りでした。

 

管理者ユーザとドメインの登録

最初に作る管理者ユーザをターミナルから、コマンドラインで作成します(WebUIから作成することも可能です)。

インスタンスに割当てられているパブリックIPを手持ちのドメインのネームレコードに紐づけておいたので、ここでそのドメイン名をNextcloudへ登録します(パブリックIPのみでアクセスする場合は不要)。

 

SSL証明書を生成

Let’s EncryptでSSL証明書を生成するのも一行のコマンドで済みます。このとき、パブリックIPアドレスとドメインが正しく名前解決され、http/httpsポートが適切に開いていないと、生成エラーになります。

 

Nextcloudストレージの変更

ブラウザからNextcloudを開いてみると、ログイン画面になるので、先ほどターミナルで作成した、管理者ユーザでログインします。

図19.Nextcloudログイン

図19.Nextcloudログイン

ログイン後、ファイルビューにしてみると、既に入っているサンプルファイルが見えました。

図20.Nextcloudファイルビュー

図20.Nextcloudファイルビュー

ページ右上のユーザアイコンのメニュー内にある「設定」をクリックします。

図21.Nextcloudユーザメニュー

図21.Nextcloudユーザメニュー

管理者ユーザなので、左の【管理メニュー→システム】を開くとこのように、NextCloudの使うストレージはまだデフォルトのシステムのストレージになっていることが判ります。

図22.Nextcloudシステム情報

図22.Nextcloudシステム情報

Nextcloudの使うストレージを変えるため再びコンソールに戻り、Nextcloudを止めてデフォルトストレージにあるファイルを、今回作ったブロック・ボリュームへ移動します。

そして次のNextcloudの設定ファイルを直接書き換えます。

編集後Nextcloudを再開させたら、ブラウザから再びシステム情報を開いて、ストレージがブロック・ボリュームを使っていることを確認します。

図23.Nextcloudブロックボリューム使用

図23.Nextcloudブロックボリューム使用

http/80tcpポートを閉鎖

最後に不要となったhttp/80tcpポートを閉じておきます。まずは、仮想ネットワークのセキュリティ・リストにあるイングレス・ルールから。

図24.httpイングレスを削除

図24.httpイングレスを削除

続いてインスタンス内のiptablesを閉じます。

 

以上、既にネット上に豊富に公開されている資料のお陰で、NextcloudをOracle Cloudの仮想インスタンスへインストールすることが出来ました。オンライン上のまとまったストレージの使い道はいろいろ思い浮かびますが、基本的にブラウザベースで使うことは考えておらず、ネットワーク・ドライブとして様々なデバイスからアクセス出来るようにしたいので、次回はWebDAVの接続方法とファイル転送速度を測ってみるつもりです。

 

参考と鳴謝Great Tnx!!)

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