Windows 11 Insider Preview ISO をUUP dumpで取得する

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前回、 Windows Insider Program に登録しているMicrosoftアカウントを使い、 Windows 10 から Windows 11 Insider Preview へのアップグレードの様子をまとめました。今回はMicrosoftの統合更新プラットフォームである UUP から、必要なファイルを取得するお膳立てをしてくれる UUP dump を利用して、 Windows 11 Insider Preview のISOを直接取得出来るようなので、試してみました。

UUP dumpでダウンロードスクリプトを取得

この手の「自分仕様のOSインストーラ・カスタマイズ」フリーソフトは昔からあって、当時よくお世話になっていました。時代は変わり、今ではMicrosoftの統合更新プラットフォームであるUUPから、必要なバイナリをダウンロードしてISOへ変換してくれるバッチスクリプトを提供してくれるサイトがあるのだそうです。今回はいくつかあるサイトの中から、UUP dumpを利用してみます。ブラウザで開いてみると、

図1.UUP dump Home

図1.UUP dump Home

ちょっと最初は戸惑うのですが、ページ下のRecenly Added Buildsに欲しいビルドのリンクが見つかります。

図2.UUP dump Recenly Added Builds

図2.UUP dump Recenly Added Builds

リンクをクリックするとまず言語の選択から。ページ下のナビゲーションに示されている通り、スクリプトをダウンロードするまでの手順は簡単で、次の3ステップで構成されているようです。

  1. Choose Language : 言語の選択
  2. Choose Edition : エディションの選択
  3. Summary : ダウンロード前確認
図3.UUP dump Select Language

図3.UUP dump Select Language

次にエディションを選びます。デフォルトでは全てにチェックが入っていましたが、「Windows Team」と言う見慣れないエディションがあったので、チェックを外しました。

図4.UUP dump Select Edition

図4.UUP dump Select Edition

最後にダウンロード前の最終確認です。特にデフォルトのまま、ISOへのコンバータ付のパッケージとしてダウンロードします。

図5.UUP dump Summary

図5.UUP dump Summary

青い「」と言うボタンをクリックすると、パッケージがZip形式でダウンロードされました。

 

ダウンロードスクリプトを実行してISO変換(Ubuntu)

ダウンロードしたZipファイルを比較的空き容量に余裕のあるストレージに解凍して、そのフォルダに入ります。

Linux用のUUPダウンロード・スクリプトに実行権限を付与します。

これを実行するのですが、もし次のようなエラーで終了した場合、必要なパッケージを予めインストールする必要があるでしょう。

このことは、スクリプトファイル自身に記載されているのですが、エラー終了時に表示されませんね。

ということで、早速必要なパッケージのインストールです。

もう一度、ダウンロード・スクリプトを実行すると、今度はダウンロードが開始されました。

4GB程度のダウンロードなので、ネットワーク環境にもよりますが、1時間程度見込んでおいた方が良いでしょう。初回トライはダウンロード失敗したパッケージがあるのでISO変換はされません。もう一度スクリプトを実行すれば、既に成功したダウンロードはスキップして、これらエラーで未取得のパッケージに対するリトライが始まるので、エラーがなくなるまで、何度でも実行します。最終的にダウンロードされた全てのパッケージが正常であることが確認されると、スクリプトがそのままISOへの変換までしてくれます。

スクリプトが終了すると、ISOファイルが出来上がっていました。実行前には無かった「UUPs」と言うフォルダにUUPからダウンロードしたバイナリのオリジナルが格納されています。

このバイナリのダウンロードリストのようなものが見当たらないので、どういうことなのだろうと、スクリプトを見てみると、どうやらUUP dumpサーバ側に置いてあるようですね。

 

ダウンロードスクリプトを実行してISO変換(Windows)

UUP dumpよりダウンロードしたZipファイルの中の uup_download_windows.cmd が、Windows用のダウンロード・スクリプトです。ファイルをダブルクリックすると、DOSプロンプトが開いてダウンロードが始まります。Windows向けの必要なバイナリexeファイルは同梱されているので、Ubuntuの時のように、予めインストールしておく必要はありません。

図6.Windows Zipファイル解凍フォルダ内の一覧

図6.Windows Zipファイル解凍フォルダ内の一覧

ダウンロードは基本的にUbuntuの時と同じですが、バックグラウンドでWindows Updateが走っていて何かダウンロード中の場合、こちらのダウンロードが遅くなることがあるので、実行前に予め確認しておいた方が無難です。

図7.Windows UUPダウンロード中

図7.Windows UUPダウンロード中

ダウンロードが終わるとそのままISOへの変換フェイズへ移行します。UUP dumpのSummaryで、変換オプションの「Integrate updates…」というWindows専用の項目にチェックがデフォルトで入っていたので、この作業でかなり時間が掛かりました(都合2時間程度)。プログレスバーが停まってても、変換作業は動いているので、根気よく待ちましょう。

図8.Windows ISO変換中の更新織込み

図8.Windows ISO変換中の更新織込み

スクリプトが完走し、フォルダ内に出来上がったISOファイルを見ると、更新分を内包しているためか、だいぶ大きくなっています。実機へのインストールでDVDに焼く場合は、ダブルレイヤのメディアを用意する必要がありそう。以前使ったことのある、USBストレージにISOファイルを入れるだけで起動してくれるVentoyがこういう時にも活躍しそうです。

 

このUUP Dump、今回はWindows 11をいち早く試すべくそのISO取得に利用しましたが、Raspberry Pi向けのWindows 10・11のインストールISOの取得にも使えるようなので、またいずれ使うことになるかも知れません(→早速使いました)。

Windows 11 Insider Preview ISO をUUP dumpで取得する」への0件のフィードバック

  1. 名無しのゴンジロウ

    別記事からですがコメント欄がなかったのでこちらから失礼します。
    Windows 11 Insider Preview ISO をUUP dumpで取得する・ダウンロードスクリプトを実行してISO変換(Windows)の記事を参考にさせて頂いております。

    現在ISOへの変換を行っているのですが進行中に「アクセスが拒否されました」のメッセージが膨大な数出現して手をこまねいております。
    「アクセスが拒否されました」が一定数出切ったところでまた変換が再開されるのですが問題はないのでしょうか?
    またアクセス拒否の対処法などご存じでしたらご教示お願い致します。

    ちなみに、最初に間違えてARMをダウンロードしてしまいISOへの変換までやってしまったのですが、その時は一切「アクセスが拒否されました」は出ませんでした。

    返信
    1. ServerCan 投稿作成者

      (1) ダメ元で「uup_download_windows.cmd」を実行する時に、右クリックから「管理者として実行」してみる。
      (2) UUP dumpでダウンロードスクリプトの仕様を決め、ダウンロードする前に出てくるSummaryページで、Conversion Options項の「Inculedes Updates」を外してみる。
      といったところでしょうか。ARM版では成功されたとのことなので、(1)の可能性は低いかも知れませんが念の為。

      返信
  2. 名無しのゴンジロウ

    返信ありがとうございます。
    運がいいのか悪いのかメインPCのデータが全て飛んでしまいOSクリーンインストール後、再度挑戦したところ無事iso変換することができました。

    返信

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