Oracle Cloud Always Free A1インスタンスがトライアル終了後に強制停止

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Oracle Cloud Infrastructure Always Free に申込時に立てた A1インスタンス が、トライアル期間終了の1ヶ月後、強制停止され使えなくなりました。ブートボリュームを元に新たに インスタンス を作り直して復旧させると共に、今回の顛末の原因を探ってみます。

A1インスタンス強制停止ロック

Oracle Cloud Infrastructure Always Free への申込み時に立てたA1インスタンスは、その後1ヶ月のトライアル期間を過ぎても問題なく使えていましたが、それから更に1ヶ月過ぎると、動いているはずのNextcloudへも、sshにもアクセス出来ない事態に。管理用Webコンソールを開いてみると、インスタンスは停止中になっており、起動しようとしてもエラーメッセージで一切受け付けてくれません。

図01.コンピュート・インスタンス一覧

図01.コンピュート・インスタンス一覧

図02.インスタンスを起動できません

図02.インスタンスを起動できません

実はこうなるであろうことは、こちらの記事を読んで知っていたのですが、なかなか発生しないので回避されたのではと勝手に思っていました。結局例外に漏れず、強制停止状態となったわけですが、この記事のお陰でテスト環境と言えどもパニックにならず、冷静に以降の対処が出来ました、鳴謝!

 

ブートボリュームを分離不能

コンピュート・インスタンスは動かせなくなりましたが、ブート・ボリューム(システムの入った仮想ディスク)は生きているのでこれを分離し、それを元にインスタンスを作り直せば、結果的に元通りに復元可能です。

まずは、インスタンスの詳細のリソースメニューからブート・ボリュームを開き、右端の をクリックすると開くメニュー内にブート・ボリュームのデタッチをクリックします。

図03.インスタンスのブート・ボリューム

図03.インスタンスのブート・ボリューム

インスタンスは停止状態にあるにもかかわらず、デタッチは何度試行してもエラーになります。

図04.ブート・ボリュームのデタッチエラー

図04.ブート・ボリュームのデタッチエラー

ダメ元で停止中はなずのコンピュート・インスタンスを強制停止させようとしますが、Disabledでこれもエラー。

図05.インスタンスの停止エラー

図05.インスタンスの停止エラー

インスタンスの終了処理

こうなるともう残されたアクションはもう、インスタンスの終了(Terminate)しかありません。インスタンスの詳細ページの 他のアクション タブより 終了 を選択します。

図06.インスタンスの他のアクション

図06.インスタンスの他のアクション

インスタンスの終了の最終確認では、「ブート・ボリュームを完全に削除」が非選択のままであることを確認。

図07.インスタンスの終了確認

図07.インスタンスの終了確認

インスタンスの終了済に伴い、ブート・ボリュームは自動的にデタッチ済になっていました。

図08.ブート・ボリュームがデタッチ済に

図08.ブート・ボリュームがデタッチ済に

ブートボリュームからインスタンス作成

Web管理画面左上のハンバーガーメニューを ストレージブロック・ストレージ へと進むと、ブート・ボリューム一覧の中に、デタッチされたブート・ボリュームが残っているので詳細を確認してみました。

図09.ストレージメニュー

図09.ストレージメニュー

図10.ブート・ボリュームの詳細

図10.ブート・ボリュームの詳細

ブート・ボリュームの一覧に戻り、右端の から、インスタンスの作成を選びます。

図11.ブート・ボリュームよりインスタンス作成

図11.ブート・ボリュームよりインスタンス作成

すると、コンピュート・インスタンスの作成フォームが現れ、その中の イメージとシェイプ 項はブート・ボリュームをベースとしているのが特徴で、ここでは何も変更する必要はありません。

図12.コンピュート・インスタンスの作成

図12.コンピュート・インスタンスの作成

SSHキーの追加 項では、ブート・ボリューム内に前回構築したシステムが、SSHキーを保持しているはずなので、上書きを避ける意味で「SSHキーがありません」を選択。

図13.SSHキーの追加項

図13.SSHキーの追加項

「作成」ボタンをクリックすると作業は始まり、1分ほどでブート・ボリュームをベースとした、コンピュート・インスタンスは出来上がりました。

図14.インスタンス作成作業リクエスト

図14.インスタンス作成作業リクエスト

 

次ページでは、このインスタンスに予約済パブリックIPとブロックボリュームをアタッチして仕上げた後、強制停止の原因を探ります。

 

Oracle Cloud Always Free A1インスタンスがトライアル終了後に強制停止」への6件のフィードバック

    1. ServerCan 投稿作成者

      ご指摘有難うございますっ!

      私のようにAlways Freeに釣られて始めてみた人にとっては、Free Tierの無償トライアルの方にちょっとした罠があるのは、どうしてもトリッキーに感じてしまうのですが、まぁそれでもストレージを残しておいてくれているだけ有り難いということでしょうね(笑)

      返信
  1. 消えてしまった。。。

    私はFree Tierのトライアルで消された後に再作成したのですが、それも最近消えてしまいました。
    再作成したのが8月下旬頃で、その後何度かssh接続をしていた程度の利用頻度でした。
    最後にアクセスしたのがいつだったか覚えていないのでなんとも言えませんが、
    もしかすると1か月間アクセスが全く無いと削除されるなどの決まりがあるかもしれません。
    (規約等にそのような記載があるかどうかは確認できていません)
    相変わらずインスタンスがいっぱいで作成できないのもどうなの、って感じですが・・・。

    返信
    1. ServerCan 投稿作成者

      コメント有り難うございますっ

      構築以来およそ3ヶ月、すっかり放置していたことに今気付いて開いてみましたが、私のはまだ元気に稼働していました。

      アカウント開設当時、激混みな東京リージョンにおののいて、私は大阪リージョンをホームにしました。以降すんなりとインスタンスを立てられましたが、最近はどうなのでしょうかね。

      返信
      1. 消えてしまった。。。

        返信ありがとうございます。
        ServerCanさんのインスタンスはまだ稼働されているのですね。
        もしかしたら自分で消してしまったのかもしれません。
        ただ、私の記憶では2つのインスタンスを作成した後、一つだけ消して作り直そうとした際に作成できなくなった(そのまま放置)、という覚えしか無いのですが。。。

        > 私は大阪リージョンをホームにしました。
        今はどうか分かりませんが、少なくとも数か月前の時点では大阪リージョンならすぐにインスタンスを作成できたようですね。
        可能ならお教えいただきたいのですが、ホームリージョンを東京から大阪に変えた方法は覚えていらっしゃいますか?
        調べた当時ですと、アカウント作成以降のホームリージョン変更方法は無く、新たにアカウント作成する必要がある、という情報を目にした記憶があります。

        ちなみに、現在の東京リージョンは、争奪戦を勝ち抜いた人たちが安定してインストールを維持しているためか、まったく空きが出ません・・・。

        返信
        1. ServerCan 投稿作成者

          私は申込当時から東京の混雑ぶりを聞いていたので、大阪リージョンを選択していました。
          ホームリージョンは後から変えることは出来ないようですね。

          実はアカウント作成直後、メールアドレス違いで別アカウントを作れないか試したのですが、クレカ情報の辺りで玉砕しました。
          ネット掲示板界隈では、実際に成功したと思われる方がその条件について書き込んでいましたが、なかなか複雑で面倒な条件だったのを覚えています。

          現状は、なまじバッチ処理でインスタンス生成出来てしまうことから、かえって本来の意図から外れてしまっているようにも感じますね。

          返信

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