Web Stationをインストール
Aria2のブラウザベースフロントエンドAiraNgを配置するために、Synology NAS DS213JにWeb Stationパッケージをインストールしてウェブサーバ機能を追加します。
インストールが終わったら、管理画面左上のメニューより、Web Stationを開きます。
尚、この後に入れるAriaNgはクライアントサイドJavaScriptで組まれているため、サーバサイドスクリプトであるPHPは不要なことから、ここではインストールしません。
File Stationを開いてみると、「web」というフォルダが増えていて、ここがデフォルトのドキュメントルートであることが分かります。
フロントエンドAriaNgを配置
AriaNg公式GitHubページより、All-In-Oneではない通常版をダウンロードします(執筆当時最新v1.2.2)。
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$ ls -l 1,001,384 byte AriaNg-1.2.2.zip |
ダウンロードしたアーカイブを先ほどのwebフォルダにサブフォルダを作って解凍します。
続いてWeb Stationを開いて、ポートベースの仮想ホストを以下の要領で作成します。
- ポート番号 : HTTP 10086 (任意のポートで可)
- ドキュメントルート: web/AriaNg
- PHP : 未構成
ブラウザからNASのIPアドレスの10086番ポートへhttpで要求してみると、AriaNgのページを開くことが出来ました。
Aria2とAriaNgを接続
AriaNgのページを開くことができましたが、このままではAria2のRPCと通信ができないので、接続のための設定が必要です。
デーモンモードで稼働中のAria2のRPCポートと、パスフレーズ(Secret Token)に関する設定値は、設定ファイル /opt/etc/aria2.conf に次のように記載されているはずなので、これらをAriaNg SettingsのRPCタブへ入力します。
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$ sudo cat /opt/etc/aria2.conf -略- # RPC Options enable-rpc=true rpc-allow-origin-all=true #rpc-certificate=/opt/var/aria2/aria2.pfx rpc-listen-all=true rpc-listen-port=6800 rpc-secret=Passw0rd #rpc-secure=true |
入力後、右上の青い「Reload AriaNg」ボタン押下で、AriaNgは新しい設定でAria2と再接続を試行します。
なお、AriaNgはクライアントサイドで動作するので、別のPCやブラウザからアクセスする度に、上記の設定が求められます。
Baidu Pan向けにカスタマイズ
AriaNgとAria2の接続後は、NAS側にあるAria2の設定ファイル /opt/etc/aria2.conf の内容も、AriaNgから随時編集出来るようになります。ここでは前回試した、Baidu Pan向けの高速ダウンロード時に使った以下の設定をAria2へ設定してみます。
-x, –max-connection-per-server
最大接続数を増やすこの項目は、「HTTP/FTP/SFTP Settings」項にあります。
- 値: 16
-s, –split
並列ダウンロードのために分割数を増やすこの項目も、同じ項の下端にあります。
- 値: 16
-U, –user-agent
User Agentの設定はダウンロードタスク毎に変えることは出来ないので、一括になりますが「HTTP Settings」項で以下の文字列に変更します。
- 値: kinh;shuma;netdisk
以上のようににしてAriaNg上で設定したAria2のオプションは即反映されるものの、これは /opt/etc/aria2.conf へ書き込まれたりはしないようなので、永続的にこの設定で動かしたい場合は、ターミナルから直接設定ファイルへ記述するのが確実なようです。
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# vi /opt/etc/aria2.conf # Customized Options user-agent=kinh;shuma;netdisk max-connection-per-server=16 split=16 |
Baidu Panからダウンロードをトライ
設定を終えたので、早速Baidu Panからダウンロードしてみます。前回同様、KinhDownオンライン解析で得られたリンクを新規タスクに貼り付けます。
ときおり生成されるファイル名が文字化けしてしまうことがあるので、心配であればOptionタブでHTTPにチェックを入れるとFineNameフィールドが出てくるので、ここへ決め打ちしておきます。
入力を終えたら必ず「DownloadNow」か、そのプルダウン候補の「Later」ボタンを押さないとタスクは保存されないので注意。
複数タスクを登録しての一括ダウンロードも充分な速度を出せています。
なお、完了したタスクを削除しても、出力されたファイルが消されることはありませんでした。
パッケージセンタにコミュニティベースのパッケージソースは現時点でも使えますか?
・名前 : Community Package Hub (任意で可)
・場所 : https://www.cphub.net
の「https://www.cphub.net」です。
今開こうとすると、データベースに接続できないエラー出ていますね。
Internet Archiveでアーカイブ検索すると3/17時点での健康な姿を見ることができるので、おそらく一時的な障害かと思われます。
https://web.archive.org/web/20230000000000*/www.cphub.net
Synology関連パッケージレポジトリサイト群のステータス確認できるこちらのページでも、cphub.netは利用不能とありますね。
https://synopackage.com/sources
利用可能一覧の中に連ねているimnksが、Easy Bootstrap Installerを含んでいるので、試していませんが代替になる可能性はあるでしょう。
https://synopackage.com/sources/imnks