Raspberry Pi環境センサが捉えたトンガの火山噴火による気圧変化

投稿者: | 2022年1月17日

2022年1月15日発生した トンガ の 火山噴火 に伴う 気圧変化 が報道されているのを目に付け、自分が日本・香港で運用している Raspberry Pi や ESP8266 による環境センサでも記録されているか確認しました。

気象庁の捉えた気圧変化

日本時間2022年1月15日(土)13時頃に発生した、トンガにあるフンガ・トンガ-フンガ・ハアパイ火山の噴火に由来する潮位変化について、同日深夜に設けられた気象庁の記者会見の中で、潮位変化に先立って日本の各地で気圧変化が観測されたとあり、実際に次のようなグラフをその後の報道等で何度か目にしました。

図1.館山の気圧変化(出自:気象庁発表資料)

図1.館山の気圧変化(出自:気象庁発表資料)

Raspberry Piの環境センサを確認

FlightAware用に日本国内で稼働させているRaspberry PiベースのPiAwareにはBME280温湿度・気圧センサを搭載(下図の白いRaspberry Piケース上の緑色のユニバーサル基板上に冗長配置)しており、計測データをThingSpeakへ定期的(ThingSpeak無料枠超を避けるために5分間隔)に送信する仕組みを組んでいます。

図2.PiAwareに搭載した環境センサ

図2.PiAwareに搭載した環境センサ

木造住宅の窓際に設置されたこのセンサシステムにも同様の気圧変化は記録されていないか確認してみたところ、日本時間同日20:15頃にそれらしき痕跡がありました(グラフはこちらの記事のIoT ThingSpeak Monitor Widgetのキャプチャで、凡例の時刻は香港時間につき、+1時間して日本時間)。

図3.三浦半島サイトの気圧計測値

図3.三浦半島サイトの気圧計測値

香港設置の環境センサを確認

台風とは違い今回はグローバルな気象現象であることから、香港内に設置している同様のセンサについても、何か記録されていないか確認してみました。センサ設置場所はオフィスビル内の高層なので、木造住宅の窓際とは異なり外界から比較的切り離された環境での計測になります。

図4.香港サイトの気圧計測値

図4.香港サイトの気圧計測値

上図はどちらもセンサ素子はBME280を使用していますが、左がRaspberry Piによる計測、右は同じ場所に設置したESP8266(ESP-12E)によるもので、日本時間21:15頃に1hPa程度の一時的な気圧上昇を記録していました(このESP Easyによる環境センサシステムの製作記事はこちら)。

ここで両サイトの時間差が気になるのですが、これは上述の気象庁発表資料の中にある、震央からの地理的な距離を鑑みればある程度納得できるでしょう(この図の示す時間的距離は、あくまで海底地理や海流などさまざまな要素に依存する、津波や潮位変化の伝播を示すものです)。

図5.震央からの時間的距離(出自:気象庁発表資料)

図5.震央からの時間的距離(出自:気象庁発表資料)

 

香港天文台が提供している各地の潮位情報を確認してみると、少し変動が発生しているようにも見えるのですが、特に公式アナウンスはありませんが、前台長によるコメントが報道されていました。

図6.香港・長洲の潮位(出自:香港天文台)

図6.香港・長洲の潮位(出自:香港天文台)

 

実は自宅にもESP8266ベースの計測機器があるのですが、センサ素子不良のまま放置しており、こちらは計測データを得られませんでした。大型空調設備の備わるオフィスビルに設置する場合と異なり、外の環境に近い計測値が期待出来るはずなので、早急に復活させようと思います。

 

その後の報道

今回の現象に関する分析を報じている、こちらの記事(読売オンライン2022年1月23日付け)が興味深いものでした。ラム波が音速よりやや遅い310m/sでトンガ〜日本を8,000km、トンガ〜香港なら9,000kmで到達というストーリーは、今回の観測結果とも合致します。

 

 

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