昔から Thunderbird のカレンダーで扱うのに使っているアドオン、Provider for Google Calendar がここ数日、Gmailの再認証の末、何度トライしても「403 : rate_limit_exceeded 」で弾かれるので調べてみました。
ThunderbirdとProvider for Google Calendar
Ubuntu 18.04 で使用しているメールクライアントThunderbirdは、本稿執筆当時現行版のver.91.5(JP)です。
そのカレンダー機能でGoogle Calendarを扱うためのアドオンとして長年愛用しているのが、Provider for Google Calendarです。そのバージョンはこちらも現行最新版のver.91.0.4。
403: rate_limit_exceeded
ここ2,3日のこと、Thunderbird起動時にカレンダが同期しようとするところで、再認証と権限許可を促されます。
この現象自体はアドオンのアップデート後に時折あることなので、必要事項を送信して許可するも、その後に出るのはこちらのエラーメッセージ、「403: rate_limit_exceeded」です。
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承認エラー エラー 403: rate_limit_exceeded 現在、このアプリはログインレート制限に達しています。 アプリが一定の時間に獲得できる新規ユーザー数は Google により制限されています。 しばらくしてからログインし直してみてください。 または、デベロッパー(provider-for-google-calendar@googlegroups.com)に アプリのログインレート制限を増加するよう依頼することもできます。 このアプリのデベロッパーの方は、ログインレート制限の増加をリクエストできます。 |
少し時間をおいてから再実行しても、エラー終了にしかならず、再認証の手続きが正常終了することはありません。
アドオン開発さんの見解
この現象についてアドオンのレビューページを調べていると、アドオンページとは別にGitHubにソースがあって、開発者の発言をその中や、Twitterでも確認出来ることを知りました(Great Tnx!!)。
端的には、彼のこちらのTweetで述べられている通り、
「先のプラグイン更新で皆漏れなく再認証が必要な事態となり、26万ユーザによる再認証プロセスがアクセス上限を引き起こした。再認証の山が捌けるまで待って欲しい(数日)。」
というもの。
Anyone experiencing issues with the Provider for Google Calendar right now, due to the last update everyone needs to log in again. With ~260k users that is triggering rate limiting. This should clear up by itself in the next few days. https://t.co/h6hEiCRIRb
— Philipp Kewisch (@pkewisch) January 24, 2022
GitHubのスレッドでは、もう少し詳しくその内情が述べられています。
「91.0.3リリース時に誤ったAPIキーを使ってしまい(ここで再認証発生)、そして正しいAPIキーを付与したバージョンを91.0.4として再リリース(またもや再認証)。」
そしてプラグインをダウングレードしたら不具合解消したよ、と言う声に対しては、
「ダウングレードしても結局再認証アクセスが集中すれば同じことで、解決策にはならない。」
不具合のいきさつが分かったので、当面はアドオンを無効化して、時が解決してくれることを待つことにします。
アドオン無しでもGoogle Calendar扱える
当該アドオンページの今回の不具合に関するスレッドの中に、アドオン無しでもGoogle CalendarをThunderbirdに登録出来る、というこちらの記述を見つけました(Great Tnx!!)。早速試してみましょう。
まずThunderbirdのカレンダーペイン左の「+」をクリックして新しいカレンダーを追加するウィンドウを表示させ、ネットワークのサーバーに保存する方式を選択して次へ。
カレンダーの必要事項は次の要領で入力します。
- ユーザ名:購読したいGoogleアカウント(*****@gmail.comなど)
- 場 所 :https://calendar.google.com/calendar
「カレンダーを検索」ボタンを押すと、場合によっては上図3の再認証ウィンドウが現れるかもしれませんが、今回はアドオンからではなく、Thunderbird本体からのアクセスになるので、問題なく認証が通るはずです。
認証が通るとアカウント内に存在するカレンダー一覧が表示されるので、必要・不要を判断して購読します。
以前はこのようにThunderbirdのみでGoogleカレンダーを扱えなかったと思うのですが、いつの間にか実装されたのでしょうか。もちろんみ取りのみではなく書き込みや削除も問題なく行えるので、しばらくこの仕様で使ってみるつもりです。