NanoPi R2S OpenWRT向けUSB WiFiアダプタの検討

投稿者: | 2022年8月2日

内蔵 WiFi を持たない NanoPi R2S のUSB2.0ポートに挿して使うべく、手持ちの WiFi 5(802.11ac)対応 USB WiFi アダプタの中で、 OpenWRT でも使えるものを探してみました。

NanoPi R2SとUSB WiFiアダプタ

前回、OpenWRT 21.02.2をインストールしたNanoPi R2Sでは、1つだけあるUSB2.0ポートが唯一のWiFiインターフェイス増設手段です(但しその最大転送速度は480Mbpsなので注意)。

FriendlyElec社のNanoPi R2S Wikiページでは、各USB WiFiアダプタの動作状況が公開されていて、MediaTek系が比較的相性が良さそうです。

今回はこのR2Sで使うためと言うよりも、現時点でのOpenWRTのUSB WiFiアダプタ対応状況を確かめたく、手持ちのUSB WiFiアダプタをこれだけ集めました。

図01.使用するUSB WiFiアダプタたち

図01.使用するUSB WiFiアダプタたち

OpenWRTシステムバックアップ

試用に際してはドライバを入れたり抜いたりすることになるので、作業の前にOpenWRTの入ったSDカードのイメージをUbuntu 18.04母艦で取得しておきます。

 

1. CIN-FAST X-600H

まず最初に試すのは、2017年にRMB46にて購入した、MediaTek社のMT7610U搭載のUSB2.0アダプタCIN-FAST X-600Hです(11ac対応、1T1Rで最大速度は433Mbps)。樹脂の筐体はプラモデルのようにハマっているだけなので、簡単に中を開けることができます。

図02.CIN-FAST X-600H分解

図02.CIN-FAST X-600H分解

基板表裏を確認すると、確かにMT7610Uが裏面に搭載されていました。

図03.CIN-FAST X-600H基板表裏

図03.CIN-FAST X-600H基板表裏

R2Sへ挿す前に、LuCIのパッケージマネージャでドライバパッケージを検索してみます。

図04.MT76x0系ドライバ検索結果

図04.MT76x0系ドライバ検索結果

この中から kmod-mt76x0u をインストールします。

R2Sを再起動後、ドライバがロードされていることを確認。

この状態でUSB WiFiアダプタを挿します。

WiFiインターフェイス wlan0 が出来上がっていました。

LuCI上でもNetworkメニューにWirelessの項目が現れ、そのページは次のようになっていました。

図05.ドライバのみ適用時の無線インターフェイス

図05.ドライバのみ適用時の無線インターフェイス

この状態でRadio0の Scan ボタンを押してクライアントモードが正しく動作することを確認したら、APモードを使えるようにするために、 hostapd をインストールします。

R2Sを再起動後、SSIDの設定でEncryptionを選べるようになります。

図06.SSID Encryptionの設定

図06.SSID Encryptionの設定

設定を終えると、Radio0が11bgから11bgnacへと変わっていました。

図07.hostapdインストール後の無線インターフェイス

図07.hostapdインストール後の無線インターフェイス



なお、おそらくUSB WiFiアダプタを実装する上での制限なのでしょうが、2.4GHz帯か5GHz帯のどちらか1つしか使うことができないのが、内蔵型WiFiと大きく異なる点です。そこでUSBポートが複数あるデバイスでは、2.4GHz用、5GHz用それぞれのUSB WiFiアダプタを増設して、デュアルバンドを実現している例がネット上では散見されました。

早速Androidスマートフォン(ASUS ZenFone 8 Flip)から繋いで簡単なスピードテストを実行してみます(AndroidのデュアルWiFi機能は切っています)。

図08.CIN-FAST X-600H計測結果

図08.CIN-FAST X-600H計測結果

計測時の電力消費は次の通りで、平時と比べて0.15A程度多く消費していました。

図09.計測時の消費電力

図09.計測時の消費電力

速度はともかく、ドライバのインストールからデバイス認識、そしてWiFiアクティブまで、後述のRealtek系と比べて安心感があるのがこのMediaTek系と感じました。

 

次のWiFiアダプタを試す前に

次のUSB WiFiアダプタを試す前に、ここまでのWireless設定とドライバを削除します。

まず、R2Sの電源を落として( poweroff )、USB WiFiアダプタを外します。そして再びR2Sを起動させたらコマンドラインから、Wireless設定を収めた /etc/config/wireless ファイルを削除するかリネームし、OpenWRTが読み込まないようにします。

その上で、インストールしたドライバパッケージを削除、モジュールもロードしないよう削除します。

 

次ページではRealtek系WiFiアダプタなどをいくつか試してみます。

 

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