NetworkManager版OpenConnectで頻発するDTLSエラーを解消するには

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図1.Syslogに毎分挙がるDTLSエラー

Ubuntu 18.04デスクトップ機から NetworkManager のGUI版 OpenConnect クライアントで接続すると、その間ずっと DTLSエラー がSyslogへ出力され続けます。通信に支障は有りませんがこのままではログが肥大するので、 NetworkManager 版でも有効な解決策を模索します。

Syslogに毎分挙がるDTLSエラー

GL-iNet GL-AR750S OpenWRTルータに以前構築(記事はこちら)したOpenConnect VPNへ、Ubuntu 18.04デスクトップ機からGUIベースのNetworkManager版のOpenConnectクライアントで接続すると、通信に実害はないものの、接続中は次のエラーがクライアント側のSyslogへ毎分出力され続けます。

図1.Syslogに毎分挙がるDTLSエラー

図1.Syslogに毎分挙がるDTLSエラー

尚、クライアント側Ubuntuのファイアウォールは、無効にしてあります。

 

サーバ側)OpenWRTのUDP設定

VPNのサーバサイドであるOpenWRTのOpenConnect VPNには、UDPの有効・無効のオプションがあります。一般的にUDPを使った方が速度は高くなることから、デフォルトでUDPは有効になっているはずです。これを無効にしてみるも、クライアント側のDTLSエラーは止まりません。

図2.OpenWRT OpenConnect VPN設定

図2.OpenWRT OpenConnect VPN設定

クライアント側)NetworkManagerの接続設定

クライアント側のNetworkManager OpenConnectのGUIウィンドウには、UDPやDTLSに関したオプションは見当たりません。

図3.NetworkManager GUI VPN設定

図3.NetworkManager GUI VPN設定

解決策

実はこのエラーはOpenConnectを使い始めた頃から確認しており、日頃から調べていたのですが今回、症状は多少異なるものの、ようやく解決策を見つけました(Great Tnx!!)。

/usr/sbin/ にあるOpenConnectのバイナリをシェルスクリプトにすり替え、その中で openconnect --no-dtls を付与すると言うもの。

実際に試してみたところ、毎分出ていたDTLSエラーは確かに無くなりました。念のため、iPerfで転送速度を計測してみましたが、DTLS無効による速度低下は無いように思えました。

 

実は数年前、NetworkManager Openconnectパッケージにこの no-dtls オプションを追加しよう、と言うリクエスト・提案がなされていますが、実現には至っていないようです。

今回のトリッキーな解決策は、Openconnectパッケージが更新されてしまうと元に戻ってしまうので、恒久的とは言えませんが、まだしばらくは使い続ける必要がありそうです。

 

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