中華通販サイト Aliexpress で売られている 激安 SSD がネットで話題なので、試しに買ってみて中身を確認したり容量チェックしてみたら、あらら…という顛末記です。
購入概要
Aliexpressで売られているヘンテコなブランド名のSSDよりもさらに安かったので、思わず2基購入したのは見た目が某社デザインもロゴや固有名詞の類が全く無いこちらのSSDです。

図01.エアクッション封筒で到着
購入価格は2基で計USD54.07で、購入から9日程度とAliexpressにしては圧倒的な速さで届きました(しかも送料無料)。
商品は、紙箱とブリスターパックという簡素な包装です。

図02.ブリスターパックに入ったSSD
ハードウェア確認
本体裏面のラベルを確認してもブランド名の類は無いほか、2基とも同じシリアル番号でした。
裏面外周の溝にヘラを当てると簡単に本体を割ることができます。
メモリチップのロゴは、どこか見覚えのある大手ロゴに似せていますが、
コントローラチップは、表面が削られていて型番などは一切確認不能でした。
SSD基本情報確認
Windows 10 PCのSATAポートに挿すと、 SSD 2TB という名前で認識されました。
NTFSでフォーマットした後、CrystalDiskInfoでディスクの情報を確認してみます。
さすがに2基のSSDの Serial Number は、ここでは異なるものでした。
CrystalDiskMarkの計測結果は、SATA-IIIの標準的な500MB/sと言う速さの目安に対し、特に読み取り速度が芳しくない傾向にありました(2基共)。

図10.CrystalDiskMark結果
容量チェックツールH2testwの入手
容量偽装チェックツールのH2testwを、ドイツのソフトウェアダウンロードサイトからダウンロードします。
ダウンロードリンクボタンのページでは、広告に惑わされないように注意。
このページが表示されればダウンロードが始まります(始まらない場合は、 h2testw_1.4.zip のリンクを直接クリック)。
H2testwによるチェック結果
ダウンロードしたzipの中にある h2testw.exe を実行し、チェックしたいSSDのドライブを選択したら、 Write + Verify ボタンを押してチェックを始めます。
このチェックツールは容量一杯までバイナリデータを書き込み続けるので、のんびり待つつもりが意外にも1時間も経たないうちに異常終了。
16GBまで書き込んだところで、SSDドライブは使用不能になり、再フォーマットもできない状態に。
同じ要領でもう1基もチェックしてみると、こちらは52GBまで書いたところで同じく使用不能になりました。
Windows 10のイベントビューアは、ディスク関連エラーエントリで溢れていました。
Aliexpressに返金請求
Aliexpressサイトをもう一度開くも、商品ページはおろか、出品者の店舗ページも既に無くなっていました。
それでも注文履歴から英文で理由と上述のH2testw結果のスクリーンショットを添付して、払い戻し請求を送ったところ、Aliexpress自身の介入が始まる前日になって出品者から全額払い戻し承諾との結果受けました。
払い戻し請求から解決までのタイムラインは次の通り。
その後、決済に使用したクレジットカードの履歴を確認すると、確かにUSD建てで全額返金されていましたが、カードはHKDベースなので微妙な為替差損が発生していますね。
他の皆さんの事例などからこういう結果になるのは半分分かっていたのですが、近年は運営側のクレーム対応が比較的しっかりしているので、利用者にとっては有り難いことです。