オンラインサービスでは珍しく、サブスクではない買い切り型サービスが用意されていることで知られる、オンラインストレージpCloudはどうなのか。まずは無料プランを申し込んでLinuxやAndroidデバイスをクライアントに試してみました。
pCloudアカウント登録
日本語にも対応しているpCloudウェブサイト右のフォームにメールアドレスを入れると、パスワードと共にまず聞かれるのがデータリージョン。アジアにはデータセンタが無く選択肢は米国かEUだけなので、あまりよく考えずにEUとしましたが後からデータリージョンを変更するのは有料で結構取られるので、速度を気にする場合はここでよく考えましょう。
アカウント開設直後で、まずは2GBの無料枠を貰えます。更にここからいくつかの簡単なタスクをこなして容量を増やしましょう、と誘導されます。
無料プランでも最大10GBまで増える容量
容量ボーナスが貰えるタスクは、次の通り。
|
1 2 3 4 5 6 7 8 9 |
:2GB デフォルト ---------------------------------------- +1GB メール確認で +1GB 何かアップロードで +1GB PCクライアントダウンロードで +1GB Mobileクライアントダウンロードで +1GB Mobile自動アップロード有効で ---------------------------------------- :7GB TOTAL |
ここからさらにお友達紹介1人当たり+1GBで計3GBまで増やせて、無料最大10GBが謳われているのですが、今回はお友達紹介以外の項目をクリアして、計7GBにまで容量を増やしたいと思います。
まずは、登録したメールアドレスの迷惑メールフォルダで見つけた、pCloudからの確認メールのリンクを踏んでロック解除。
次にブラウザから何かファイルをアップロードしてロック解除。ちなみにアップロードしたファイルは、その後削除しても容量が没収されたりしないので大丈夫。
LinuxクライアントpCloud Driveを導入
続いてはPC用クライアントアプリpCloud Driveをダウンロード、インストールです。Windows向けはもちろん、MacOSやLinux向けも用意されており、Linux向けは汎用なサンドボックスパッケージのAppImage版を、ダウンロードして実行することになります。
pCould Driveダウンロードページからダウンロードしたファイルは、インストーラではなくそれ自体が実行バイナリなので、恒久的な場所へ配置した後、実行権限を付与して実行します(以下、Ubuntu 18.04デスクトップにて)。
初回実行は、ようこそページ下のサインインから。
アカウント登録に使用したメールアドレスとパスワードを入力してサインイン。
pCloud Driveの環境設定では、ローカルフォルダのバックアップや同期を設定したりできる他、PCログイン時の自動実行にチェックを入れておくと便利。
サインイン後、UbuntuのファイルマネージャNautilusに、マウントされたpCloud Driveが左ペインに現れます。
|
1 2 |
~$ mount | grep pCloud pCloud.fs on /home/user/pCloudDrive type fuse (rw,nosuid,nodev,relatime,user_id=1000,group_id=1000) |
KDE環境(Kubuntu 24.04)でも試してみましたがマウントの振る舞いが異なり、左ペインの場所一覧には現れないので、自分で探し当てて場所へ追加する必要がありました。
ちなみにpCloud Driveのダウンロードページに述べられている通り、Ubuntu 22.04以降では libfuse2 パッケージをインストールしてからでないと、AppImageの実行エラーに陥るので注意(エラーはターミナルから実行しないと目にすることができません)。
|
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 |
~/Downloads$ ./pcloud dlopen(): error loading libfuse.so.2 AppImages require FUSE to run. You might still be able to extract the contents of this AppImage if you run it with the --appimage-extract option. See https://github.com/AppImage/AppImageKit/wiki/FUSE for more information ~/Downloads$ sudo add-apt-repository universe コンポーネント 'universe' をすべてのリポジトリに追加しています。 続けるには「Enter」キーを、中止するにはCtrl-cを押してください。 ~/Downloads$ sudo apt install libfuse2 注意、'libfuse2' の代わりに 'libfuse2t64' を選択します 以下のパッケージが新たにインストールされます: libfuse2t64 以前に未選択のパッケージ libfuse2t64:amd64 を選択しています。 .../libfuse2t64_2.9.9-8.1build1_amd64.deb を展開する準備をしています ... |
ファイルマネージャ上のpCould Driveへファイルをコピー・移動すると、実際にはそのマウントポイントからクラウド上へ適宜、アップロードが始まる訳ですが、その進捗がpCloud Driveアプリ下の状態でしか分からないのが難点(もしくはSyslog)。動画など大きなファイルを置いたのに反映されていない場合は、ここを確認してみるしかなさそう。
一方のダウンロードは比較的スムースで、pCloud上の動画ファイルの再生・シークもストレスは感じられませんでした。
ちなみに、ブラウザ版のmy pCloudには、サーバとの速度テストの実行機能もありました。香港から欧州サーバへのテスト結果は以下の通りに。
ちなみに、一部環境(Kubuntu 22.04にて遭遇)ではpCloud Drive実行中、pCloudトレイアイコンからドライブを開くをクリックしてもWSLViewがクルクルするだけで開けない、という現象に見舞われました。調べてみるとpCloudというより、Dolphinを他アプリから呼び出す際のバグのよう。
フォーラムの内容に従い確認してみると、やはりwsluパッケージがインストールされていたので、これを削除したところ、DolphinでpCloudが開きました。
|
1 2 3 4 5 6 7 8 9 |
~$ apt list wslu wslu/jammy,now 3.2.3-0ubuntu3 amd64 [インストール済み、自動] ~$ sudo apt remove --purge wslu 以下のパッケージは「削除」されます: wslu* アップグレード: 0 個、新規インストール: 0 個、削除: 1 個、保留: 0 個。 この操作後に 214 kB のディスク容量が解放されます。 続行しますか? [Y/n] y |
と、いくつかのPCへインストールしてきたpCloud Driveはデスクトップ環境のあるシステムが前提。ヘッドレス環境では、 rclone mount を使った導入が定番のようですが、その辺りは必要に応じてまた別途。
ともあれ、こうしてまた無料枠を一つアンロックすることができました。
Android向けpCloudのインストール
次のタスクはモバイルデバイスからになるので、AndroidスマートフォンにGoogle PlayでpCloud公式アプリを探して、インストールします。
アプリを立ち上げ、メールアドレスに届くセキュリティコードを入力してから、パスワードでログイン。
モバイルアプリのインストールに続いて、この自動アップロード機能を有効にすると、さらに1GBの無料枠が貰えるので、まずはONにします。
自動アップロード機能ONによる1GB無料枠がアンロックされたことを確認したら、速やかに自動アップロードはOFFに。それでも無料枠が取り上げられてしまうことはありません。
最後に、Androidデバイスで愛用しているSolid ExplorerでpCloudを開くことはできるのか、試してみます。DropboxやGoogle Driveは専用のウィザードが用意されているものの、pCloud用はないのでWebDAVを選択、以下のURLで接続を試してみるも全て認証エラーでした。
- ewebdav.pcloud.com
- webdav.pcloud.com
調べてみると、2022年よりWebDAVによるアクセスは有償のプレミアムユーザ限定になったとのこと。
しばらく無料アカウントで試用しながら、買い切りプランのセールを待ちわびているところです。



















