過電流で切れたDC-DCコンバータ基板上のチップヒューズの交換

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以前製作したマキタバッテリ向けのUSBチャージャーを誤って逆接させてしまいました。幸いなことに、DC-DCコンバータのチップヒューズが破断するのみで済んだことから、自己復帰型ヒューズを探して交換してみます。

逆接で破断したチップヒューズ

以前のマキタ互換バッテリのセル交換の際、筐体へ収める前の動作確認に使ったこのUSBチャージャーの極性を誤って挿してしまいました(筐体に収めた後であれば逆接出来ない構造)。中のDC-DCコンバータ基板を確かめるも、目立った損傷は見受けられず、それでも正しく繋いでも通電しないことから、入力段にある緑色のチップヒューズ(下図の赤丸内)にテスタを当て、破断しているのを発見。

図1.DC-DCコンバータの切れたチップヒューズ

図1.DC-DCコンバータの切れたチップヒューズ

さまざまなチップヒューズ

切れたチップヒューズの両端を短絡させると通電することから、その他の部品に問題なしと判断し、早速交換用のチップヒューズをいくつか買い揃えることにします。

図2.届いた4種のチップヒューズ

図2.届いた4種のチップヒューズ

今回切れたヒューズには「P」の印字があり、これは定格3Aを意味するようなので、3Aと4Aのヒューズを発注。袋に「一次(性)」と書かれた通常タイプ(リテルヒューズの466シリーズ)の他に、給電を絶てば繰り返し使える自己復帰型も注文したので計4種が届きました(いずれも1206サイズで、価格は個当たりRMB0.15前後)。

図3.チップヒューズの種類

図3.チップヒューズの種類

自己復帰型ヒューズへ交換

まずは切れているヒューズをハンダこてで取り除き、ハンダ吸い取り線できれいに慣らします。

図4.ヒューズの取り外された基板

図4.ヒューズの取り外された基板

取り外した3Aヒューズ(下図左)と比べると、少し大きく見える自己復帰型3Aヒューズですが、搭載には問題無いでしょう。

図5.新旧ヒューズ比較

図5.新旧ヒューズ比較

チップヒューズは上から大きな力を加えると曲がってしまうので、ハンダを溶かしながら少しずつポジショニング。

図6.自己復帰型ヒューズをハンダ付け

図6.自己復帰型ヒューズをハンダ付け

ケースを閉じてマキタ互換バッテリに挿してモバイルバッテリーに。スマートフォンの急速充電もしっかり機能します。

図7.急速充電テスト

図7.急速充電テスト

バッテリの端子部を開いてわざと逆接させても、その後正接させれば正常に動作するようになりました。

図8.逆接・復帰テスト

図8.逆接・復帰テスト

 

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