Lenovo ThinkPad E15 (20RDS00H00)の分解検討

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Lenovo Thinkpad今年のビジネス廉価モデル、E15 が持ち主から、「キーボードに水をこぼしちゃったら、キーボード使えなくなった」と担ぎ込まれたので、救出を試みました。Lenovo Thinkpad E15 (20RDS00H00)は、第10世代i7搭載の廉価ビジネスモデルで、市場価格はHKD7kちょっと。液晶解像度が今時のノートPCにしては低めなのが低価格の秘訣かも知れませんが、ビジネスモデルなので相応なスペックでしょう。

  • CPU: Intel i7-10510U
  • RAM: SK hynix DDR4 8GB (1 slot only)
  • SSD: WD M.2 NVMe 512GB
  • Display: 15.6″ IPS 1920×1080

本体内部構造の解説まで網羅された詳細なレビューはこちらに。

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本人の聞き取り調査によると、キーボード左下部分に少量の水をこぼしてしまい、見える範囲では既に拭き取ったようなのですが、持ち込まれた時に通電状態だったのが懸念されます。

図1.キーボード上面視

図1.キーボード上面視

底面もとてもシンプル。RAMやストレージに直接アクセスするフタの類は全く無いので、ハードウェア構成を変えるには6本のネジを外し、全周にヘラを当ててツメを外して底面パネルを剥がすしかありません。ツメはおそらく敢えて弱い作りにしているので、慎重にヘラを入れてもいくつかは折れてしまいます。尚、ネジには脱落防止ワッシャが採用されているので、緩めても底面パネルからは外れません。

図2.底面外し要領

図2.底面外し要領

中を開けるとこのように。今時のノートPCを分解する機会はあまりないので、まずシステムボードが小さいことにびっくり。そしてM.2 SSDモデルのはずなのに、左下にSATAデバイスらしき箱が見えますがこれはダミー。SATAデバイスを増設する際のインターフェースと殻がそっと付属されていることになります。何はともあれ、右下のバッテリを外します。ネジ2つを外し、バッテリ左上Lenovoロゴ付近のコネクタを矢印方向へ引くだけで抜けます。

図3.内部構成全景とバッテリ外し要領

図3.内部構成全景とバッテリ外し要領

それではいよいよシステムボードを外します。SSD(下図中紫枠)やインターフェースケーブルとWiFiモジュール(同緑枠)を外し、右上のヒンジ(黄枠)はネジを外した後、ヒンジをゆっくり持ち上げます。右下のスピーカコネクタを始めとするフレキ類を抜いて、ボード上のネジ4本(下図中赤枠)を外せば、システムボードをCPU冷却ファンと共に取り出すことが出来ます。

図4.システムボード外し要領

図4.システムボード外し要領

取り外したシステムボードの裏表はこのようになっていました。キーボードへのアクセスはこの手法しかないので、CPU冷却系を分離せずに取り外せるのは助かります。

図5.システムボード表裏

図5.システムボード表裏

一方の本体側はシステムボードを外しても黒い絶縁シートに覆われたまま。両面テープで接着されているので、ゆっくり剥がします。

図6.黒い絶縁シートに覆われた本体

図6.黒い絶縁シートに覆われた本体

外したシートを接着面側から見ると、縦に何本か走っている両面テープがよくわかります。適度な接着強度で、シートは貼り直し再利用が可能です。

図7.黒い絶縁シートの接着面側

図7.黒い絶縁シートの接着面側

ここまで外しても本体はご覧の様相。キーボードはこのアルミ板の向こうで、無数に開いている穴で樹脂と溶着されています。当年モデルでまだWarranty内なので、これ以上は手を下さずにメーカーサポートに出したいと思います。ネットで調べてみるとキーボード交換品が売りに出ているので、本当に個人で交換となればこの融着部全部削って交換でしょうか。メーカーなら本体上部パネル含めたAssy単位で交換するようです。

図8.キーボードの見えない本体

図8.キーボードの見えない本体

ちなみに外した底面パネルの内側は、金属蒸着されていてなかなか手が込んでいました。

図9.底面パネル内側の作り

図9.底面パネル内側の作り

 

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