淘寶で似たような PD 急速充電 対応 モバイルバッテリー を2種類購入。価格が倍ほどに異なるが見た目はほぼ一緒なバッテリーの充放電性能を実際に計測、比較してみました。
見た目は同じも価格の異なるバッテリ
PD急速充電対応のモバイルバッテリを持っていなかったので、いつものように淘寶で購入。異なるショップで価格も異なる2種類を買ってみるも、見た目はそっくり。
確かにどちらもセル容量20000mAhなので厚みが同じなのは道理を得ているものの、公称出力(容量?)が66Wと120Wでだいぶ異なるわりにコネクタ部のレイアウトが全く同じ(中の基板が同じ!?)なので、この時点でかなり懐疑的に。

図02.コネクタ部を拡大比較
それぞれを手にした時に重さが異なる感じがしたので、実際に測ってみるとやはり120Wバッテリの方が11g重くなっていました。この差が中のセルの差なら、実容量に違いがあるかも知れませんが果たして。

図03.バッテリ重量比較
66W 20000mAh PDモバイルバッテリ
まず66Wと表記のある個体、こちらの価格はRMB34でした。本体裏面に詳細な仕様が記載されているのですが…

図04.66Wバッテリラベル表記
20000mAhに続いて3.7V/66Wh(つまり18000mAh)とあって、LiPoセルの容量すらはっきりと判らず。簡単に中を確認できそうにもないので、目視での確認はここまで。ちなみに出力として出せる電圧は12Vまで。
電子負荷LD35とUM25Cを使って、満タンからの放電、空っぽから満タンへの充電の電力を積算計測してみました。
計測結果は下図の通りでまず、放電時の積算電流が5,364mAh(電力値27.444mWh)、そして空っぽになったバッテリをType-Cポートから充電した時の積算電流は7,267mAh(電力値36.330mWh)。要した時間はいずれも3.5時間強〜4時間弱といったところ。

図06.66Wバッテリ充放電結果
3.7V 20000mAhセルのワット数は74Whなので、この値に対し実際には37.1%の積算電力しか取り出せなかったことになります。経験則では6割前後であることが多いので(参考記事はこちら)、本当に中のセル容量が気になります。
そして、体感的には確かにスマートフォンへの充電が速いものの、減りも速くてまるで10000mAhクラスのバッテリみたいな感じ。
120W 20000mAh PDモバイルバッテリ
もう一つの120Wとある方のバッテリはRMB73にて購入したもの。購入時の商品ページでは、価格差を設けて中のセル素性を選べるようになっていました。
- 国産普通電芯 RMB53.75
- 輸入電芯 RMB63.75
- 輸入防爆電芯 RMB72.75 ←購入

図07.120Wバッテリ購入オプション
本体裏面のラベル表記は66Wバッテリより更に支離滅裂で、120Wという表記は見当たらず。INとOUTが逆な気がしますが、20V出力できそう。
ちなみに、どちらのラベルにも目に付く GB/T35590-2017 というのは、当局による抜き取り検査に合格した製品に付与される認証らしいです(詳しくはこちら参照)。
こちらも同じく充放電の積算電力を計測。なお充電は、安定化電源の12VをPD3.0対応車載チャージャ基板(記事はこちら)へ印加し、その出力をバッテリーのType-Cポートに繋いで急速充電状態としました。
計測結果は下図の通りで、放電時の積算電流は6,076mAh(電力値31.220mWh)、充電時は7,544mAh(電力値39.028mWh)という結果に。それぞれ要した時間は、4〜5時間弱でした。

図10.120Wバッテリ充放電結果
奇しくも重い分だけ実容量も多めと言えますが、両者には倍程度の価格差があるので、実容量だけで考えると120Wバッテリのコスパは微妙。
最後に、PC用20Vトリガーケーブル(淘寶でRMB16にて購入)でノートPCに繋いでみるも、電圧は12V止まり、実質的な電力は取り出せませんでした。ちなみにこのケーブルをGaNチャージャーの100W出力ポートに繋ぐと20V取り出せたので、トリガーケーブルの問題ではないことは明らか。
ノートPC向けに20V取り出したい用途には、メジャーなメーカー製か、中に18650セルを何個も載せてるようなごついモバイルバッテリを買うのが無難そうです。







