充電エラーのマキタ互換バッテリの18650セルを交換

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新しい18650セル

新しいセルとして購入したのはこちらのLG製HG2(3本でRMB63+送料)。

図07.LGABHG21865セル

図07.LGABHG21865セル

このセルは公称で20A出力、容量は3,000mAhあるとのことなので、まずはZB2L3で全数容量と重量の計測です(放電終了電圧は2.70Vに設定)。

  • #1  2,552mAh  45.7g
  • #2  2,555mAh  44.9g
  • #3  2,535mAh  45.4g
図08.LG HG2セルの容量計測

図08.LG HG2セルの容量計測

組電池の製作

18650バッテリをマキタ等各メーカー用の組電池にする際、電極同士を繋ぐために予めカットされたニッケルタブを購入してみました(10セットでRMB25+送料)。

図09.組電池用ニッケルタブセット

図09.組電池用ニッケルタブセット

おそらくこの1セットで18V用の10本組を組めると思うのですが、今回使うのは細長いタブのみ。このようにカットして使いました。

図10.細長いタブをカットして仮止め

図10.細長いタブをカットして仮止め

カットした長めのタブを18650バッテリ同士の直列接続用に、残った短いタブは、直列の両端の電極にとして、前回レビューしたポータブルスポット溶接機でそれぞれ溶接しました。前回レビュー時の試し打ちではレベル3の強さで十分でしたが、バッテリ電極相手では強度不足で剥がれたので、結局レベル4に上げて打っています。

図11.タブを溶接して組電池完成

図11.タブを溶接して組電池完成

組電池の換装

はんだこてで古いセルの電極タブへの配線を外したら新しい組電池と入れ換え、ハンダ付けでもたつかないようニッケルタブには予めフラックスを塗ってから、電極のニッケルタブへ素早くハンダ付けします。

図12.新しい組電池へハンダ付け

図12.新しい組電池へハンダ付け

セルの電極部を念の為カプトンテープで絶縁処理してから、筐体へ収めました。バッテリ残量インジケータの小さな基板は筐体内側に切られた溝に収まる構造になっているので、ボタンを押したぐらいでは基板裏面がセル電極に接触する心配は無さそうです。

図13.バッテリモジュールを筐体へ

図13.バッテリモジュールを筐体へ

交換後、我が家の掃除機CL107FDで試した後、再び充電してみると今度はしっかり満充電するようになりました。

図14.マキタ掃除機CL107FDでテスト

図14.マキタ掃除機CL107FDでテスト

図15.満充電するようになったマキタ互換バッテリ

図15.満充電するようになったマキタ互換バッテリ

 

取り出した古いセルは正常な2本を抜き出して、以前中身をチェックしたモバイルバッテリ、Panasonic QE-PL201に載せ替えてみようと思います。

 

2023年11月追記: また不良セル発生

それから2年後、マキタバッテリ用USBアダプタを介してESP32-Camを終日バッテリ運用して使い切った後、同じ充電エラーに遭遇。中を開けて個々のセル電圧を測ると、他が3.85Vに対し真ん中のセルが0V(計測不能)で完全にお亡くなり。前回と同じ場所のセルなので、この互換バッテリ基板の宿命でしょう。

ちょうど同じLG HG2の予備が1本あったので、今回は不良セルのみ交換します。

図16.2年後の一部セル交換

図16.2年後の一部セル交換

ニッケルタブをラジオペンチで剥がし、電池の接点を慣らしてから新しいタブを溶接。ハンダ付けに際してはステンレス用のフラックスを塗らないとハンダが乗らないのですが、作業後は綺麗にクリーニングしないと錆びてしまうことを、今回の修理で学びました。

図17.2年後の一部セル交換完了

図17.2年後の一部セル交換完了

充電器で再び正常に充電できるようになりましたが、残りのセルが気がかりなので定期点検するつもりです。

 

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