Xubuntu軽量デスクトップ仮想マシンをVMWare ESXi 8.0ホストへ構築

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自宅に設置したCeleron J4125 ミニPCによる VMware ESXi 8.0ホスト上に、リモートアクセス用として 軽量デスクトップ 環境の Xubuntu 仮想マシンを構築しました。

仮想マシンの構築

Xubuntu公式サイトに記載されているシステムの推奨最低環境は、

  • CPU : 1.5GHz 2Cores
  • RAM : 2GB
  • HDD : 20GB

とあるので、今回はこれを元に以下のような仮想マシンを以前、Celeron J4125ミニPCで構築したVMware ESXi 8.0ホスト上に新規作成しました。

図01.新規仮想マシン設定の確認

図01.新規仮想マシン設定の確認

仮想ディスクを可変長のシンプロビジョニングにしている他、仮想オプションでUEFIセキュアブートを無効にしています。

ダウンロードしたXubuntu 22.04.1デスクトップ版ISOイメージを仮想光学ドライブへセットしているので、パワーオンでインストールが始まります。

図02.仮想マシン待機状態

図02.仮想マシン待機状態

Xubuntuのインストール

仮想マシンをパワーオンするとGRUBメニューの後、

図03.GRUBメニュー

図03.GRUBメニュー

見慣れたインストーラ画面が現れるので、 Xubuntuをインストール を選択。

図04.インストーラ開始

図04.インストーラ開始

キーボードレイアウトで英語キーボードを選択したら、

図05.キーボードレイアウト選択

図05.キーボードレイアウト選択

アプリケーションは最小インストールとし、サードパーティソフトウェアのインストールにチェックを入れました。

図06.アップデートと他のソフトウェア

図06.アップデートと他のソフトウェア

高度な機能も特に設定せず、デフォルトのままの新規インストールを選択。

図07.インストールの種類

図07.インストールの種類

EFIとLinuxの2つのパーティションで進みます。

図08.パーティショニングの確認

図08.パーティショニングの確認

タイムゾーンを設定して、

図09.タイムゾーンの設定

図09.タイムゾーンの設定

普段使いのユーザアカウントを作成すると、インストールが始まります。

図10.ユーザアカウントの作成

図10.ユーザアカウントの作成

10分弱でインストールは終わり、再起動待ちになるので、仮想インストールメディアを抜いて再起動。

図11.インストール完了

図11.インストール完了

Xubuntuの初期設定

インストール時に日本語表示を選択したせいか、立ち上がったシステムも日本語ロケールになっていました。

図12.Xubuntu 22.04 デスクトップ

図12.Xubuntu 22.04 デスクトップ

Xubuntuに限らず、こうした場合に困るのがホームフォルダ名が日本語表記になってしまうこと。ターミナルから次のコマンドを実行して、英文フォルダ名へ変更します( Don't ask me this again のチェックを忘れずに)。

図13.ホームフォルダ名を英文表記へ

図13.ホームフォルダ名を英文表記へ

日本語表記のフォルダの中にファイルが存在していると消えずに残ってしまうので、中身を英文名フォルダへ移したら削除してしまいます。

図14.部分的に残る日本語フォルダ

図14.部分的に残る日本語フォルダ

 

最小構成でも、FirefoxやThunderbirdはインストールされています。GUIベースのテキストエディタが見当たらなかったので、Mousepadをインストール。

図15.Mousepadテキストエディタ

図15.Mousepadテキストエディタ

 

また、SSHから入ることも多いので、OpenSSH-Serverも追加でインストールしておきました。

open-vm-tools はセットアップ時にインストールされていたので、何もせずともESXi Host Client上でゲストOSの情報が表示されます。

図16.ゲストOS全般情報

図16.ゲストOS全般情報

サウンド追加とビデオ改善

リモートアクセスを前提としたデスクトップ用途と言えど、時にはブラウザでの動画視聴ぐらいは想定されるのに対し、このままでは音が出ないので仮想マシンにサウンドカードを追加します。

図17.サウンドカードの追加

図17.サウンドカードの追加

また、ビデオカードもメモリを許される最大値256MBまで増やし、3Dサポートも有効にしました。

図18.ビデオカードの増強

図18.ビデオカードの増強

xrdpでリモートアクセス

ここまでセットアップでは、VMware Workstationからリモートアクセスしてきましたが、より汎用的なリモートアクセスツールとして、VNCよりはセットアップが簡単なxrdpを導入してみます。

インストール後即、3389ポートで待機状態になりますが、設定を変えたければ /etc/xrdp/xrdp.ini を編集します。

早速、別のPCからリモートクライアントRemminaを使ってRDPによるリモートアクセスをしてみたのですが、いくつか難点が。

図19.Remminaからxrdpへアクセス

図19.Remminaからxrdpへアクセス

まず、RDPなのでローカルセッションがログアウトしていないと、そのユーザではログインも何もできずブラックアウト。なので、ローカルセッションが起動時に自動ログインするような設定にしないよう、注意する必要が有ります。

ブラウザのYoutube動画再生もたつくことが多いのですが、さらに致命的なのが「音が出ない」ということ。

これはリモートログイン後、 pulseaudio -k でプロセス再始動させると音が出るようになるケースもあるようですが、基本的にxrdpというよりpulseaudioの問題なので、これ以上の深入りはやめておきます。

 

RustDeskでリモートアクセス

次に以前にも試したことのある、クロスプラットフォームな遠隔ソフト、RustDeskを入れてみて代替になり得るか試してみます。

別のPCからインターネット越しにリモートアクセスして、Youtube動画再生してみると、動画もxrdpの時よりも安定しており、音声も正常にリモート越しに再生されました。

図20.RustDesk越しにYoutube再生

図20.RustDesk越しにYoutube再生

Youtube鑑賞中のESXiホストの負荷をアイドル時と比較してみると、CPU負荷が跳ね上がるので、さすがに非力なCeleron J4125では荷が重たそう。

図21.Youtube再生時のホスト負荷

図21.Youtube再生時のホスト負荷

リモートアクセス時もシャットダウン再起動したい

リモートアクセスの終了時には、ログアウトしか選択できず、シャットダウンや再起動させることができません。

図22.シャットダウンと再起動は無効

図22.シャットダウンと再起動は無効

これはxrdpでもRustDeskでも全く同じで、Polkitの仕業なのだそう。xrdpのGitHubで見つけたこちらの回答に沿って、ポリシーファイルを作成してみます。

ポリシーファイルを作成したら、次のコマンドでシステムへ反映させます。

これでリモートアクセスでも、Xubuntu仮想マシンのシャットダウンや再起動が可能になりました。

図23.シャットダウンと再起動も可能に

図23.シャットダウンと再起動も可能に

 

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