OpenWRTへ入れた静的ビルド版Netdataのアップデート手順

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Netdata Cloudでネットワーク上の機器を一元監視できるようにして初めて、エージェントのバージョンアップを促す警告が現れました。 OpenWRT へ入れた 静的ビルド 版や、AlmaLinuxのパッケージ版のNetdata アップデート 手順を確認します。

Netdata Cloudにアップデートを促される

以前Netdata Cloudでネットワーク上の機器を一元監視できるようにしましたが(これまでのNetdata関連記事はこちら)、

その後のある日より、各ノードへインストールされているエージェントのアップデートを促す警告が、Netdata Cloudに挙がるようになりました。

図1.Netdata Cloudにアップデート警告

図1.Netdata Cloudにアップデート警告

導入当時、各ノードへインストールしたNetdataはv1.38、現在リリースされているのはv1.40なので、小数点以下の2世代以上乖離すると警告が出るのでしょう(それでもモニタリングなどこれまで通りに使用可能)。

図2.アップデート警告の詳細

図2.アップデート警告の詳細

1)NanoPi R2S OpenWRT 21.02 静的ビルド版Netdataの更新

OpenWRTで用意されているパッケージ版Netdataは、Cloud非対応のスタンドアロン版なので、前回Netdata謹製の静的ビルド版をインストールしました。

Netdata公式ドキュメントによると、アップデートもインストール時に使用した kickstart.sh がアップデートも対応してくれそうなので、まずは --dry-run を付けて実行してみます。

なお、OpenWRTのデフォルトシェルはBusyBoxにリンクされた ash で、

その作法が多少異なるのでダウンロードした kickstart.sh を実行する部分を sh から bash へ変更しました。

途中やや微妙なところもありますが、 --dry-run 外して本実行するとそれ以前にチェクサムエラーで異常終了しました。

スムースなアップデートが見込めないので、公式ドキュメントに従い kickstart.sh による再インストールを試してみます。

再インストールは正常に終了しましたが、古いプロセスも残ったままになっているので、全て停止してから手動でサービスを起動します。

ターミナル上とNetdata Cloud上で、Netdataのバージョンが更新されたことを確認。

図3.NanoPi R2S Netdataアップデート完了

図3.NanoPi R2S Netdataアップデート完了

2)x86_64仮想マシン OpenWRT 22.03 静的ビルド版Netdataの更新

続いては同じOpenWRTではあるものの、x86_64ベースの仮想マシンに入れたNetdataを更新します(こちらも静的ビルド版)。

ターミナルで現在のNetdataを確認。

こちらは kickstart.sh に再インストールオプションを付与せずとも、自動的にアップデートが正常終了しました(途中、ユーザ名云々の警告は出るものの特に影響は無し)。

ターミナルでNetdataがアップデートされたことを確認。

Netdata Cloudでも新しいバージョンが認識され、このデバイスへの警告は解除されました。

図4.仮想OpenWRT Netdataアップデート完了

図4.仮想OpenWRT Netdataアップデート完了

3)x86_64仮想マシン AlpineLinux パッケージ版Netdataの更新

最後に残ったノードは、AlpineLinuxを入れた仮想マシンのDNSサーバで、この中のNetdataはAlpineLinuxのレポジトリから入れたパッケージ版です。

パッケージマネージャでパッケージリストを更新すると、現行版Netdataへ更新可能なことが分かりました。

パッケージマネージャで更新後、サービスを再起動するとNetdataが更新されました。

図5.仮想AlmaLinux Netdataアップデート完了

図5.仮想AlmaLinux Netdataアップデート完了

2023年12月29日追記

パッケージマネージャを使いnetdata v1.43.2へのアップデートを試みるも、依存パッケージ(abseil-cpp系列)が見つからずエラー終了してしまいます。

このライブラリが収録されているレポジトリ、 edge/main が有効になっていないためでした(netdataパッケージ自身は edge/community に収録されており、こちらは有効な参照先にしています)。早速、レポジトリファイルを修正。

パッケージマネージャを更新後、無事にアップグレードすることができました。

 

まとめ

以上でNetdata Cloudに登録している全てのノードが、現行版へアップデートされました。

図6.Netdata Cloud全ノード現行版へ更新完了

図6.Netdata Cloud全ノード現行版へ更新完了

結論として、アーキテクチャがやや特殊で、カーネルがやや古いNanoPi R2Sが少しイレギュラーでしたが、それ以外は通常のアップデート操作が問題無くエージェントの更新できることが分かりました。

 

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