3Dプリンタで製作した ESP32-Cam ケースや雲台の作例をネットで羨ましく見ていると、 SG90 サーボ を使った安価な パンチルト 雲台キットがあるのを発見。早速購入して ESP32-Cam を載せてみました。
SG90を使うパンチルト雲台キット
淘寶で見つけたのは、SG90サーボを2個使ってカメラボードをパン・チルトできるこの雲台キット。サーボ別売りのこのキットの価格は、RMB1.90でした(Adafruitのこちらの商品にそっくりなので、OEMかコピー品でしょうかね)。
サーボはSG90の180度仕様(のコピー品)を個当たりRMB6.20で2個購入。3種類のサーボホーンとネジが付属しています。
台座の組み立て
送られてきたキットに説明書の類はなく、淘寶の商品ページに組み立て手順が解説されています。
まず、雲台の台座に十字のサーボホーンを組み込むのですが、そのままでは入りません。
十字ホーンの長辺を半分に切り、さらにカッターで細身に削ってようやく台座の十字枠に収まりました。ネットを調べてみると、このサイズの十字ホーンもあるようなので、チマチマと削る手間を考えるとそちらの方が良いかも。
付属の短いタッピングネジを裏から入れて締めるのですが、長さがギリギリ。
チルト用ホーンの組み付け
次にチルト用の短いサーボホーンをアームに組み付けるのですが、こちらも同様に加工が必要です。
十字ホーンの時同様に長さ半分では切りすぎ。3穴残る程度の長さで切って、テーパーに削るのが正解だと思います。
これも裏側から同じテーパーネジで留めました。
パン用サーボの組み付け
手間の掛かるサーボホーンの加工作業が終わり、いよいよ左右アーム部品でパン用のSG90サーボを挟むように組み立てます。
サーボのヒンジに合わせた溝がアーム側にあるので、そこへサーボを挿し込みます。
反対側のアームを被せ、長いタッピングネジ2本で留めれば完成です。ただ、この後カメラ台座を組み込むので、ネジはまだ仮締めで。
チルト用サーボの組み付け
カメラボードを取り付ける台座の裏にネジ台座が立っているので、そこへチルト用サーボをネジ留めします。
こちらも続くアーム部との合体に備え、ネジはまだ仮締めに。
アームとカメラ台座の結合
いよいよ、アームとカメラ台座をチルト軸で結合させます。アームから出ている突起を先にカメラ台座の穴へ斜めに入れ、続いてサーボ軸側を挿し込む要領です。
結合前に、チルト側サーボの回転位置を真ん中90度付近にし、結合後カメラボードが正面を向くのを意識して組み付けるようにしておくと、後で再調整する手間が発生しません。
雲台台座の結合
最後にパン用サーボの軸を雲台の台座へ差し込めば完成です。こちらのサーボ位置は後からでも容易に調整可能なので、ここでは随意に。
ESP32-Camの固定方法
パンチルト雲台のカメラ台座に立っているリブの間隔は30mm。ESP32-Cam(関連記事はこちら)は縦でも横でもこのリブの間には収まらないので、30mm幅のユニバーサル基板を30mmに切り、下図のようなゲタを考案。
デザイン画を元に実際に製作したのがこちら。2つのサーボを制御するI/Oは GPIO15 と GPIO14 にしました( GPIO4 はフラッシュライトLEDに割当てられています)。
一見すると沢山ピンが有るように見えるESP32-Camですが、その殆どがSDカードI/Fに割り当てられているため、GPIOで何かさせようとするならSDカードは諦めるのが前提のようです。
ESP32-Camで使われるレンズには、中でセンサを横向きに配しているものと、縦向きに配しているものがあって、経験則ですが広角系のレンズ(TTGO Camera Plusなど)を載せる場合は、縦向きマウントに。
ESP32-Cam付属標準レンズでは横向きで使うようにすると、後で映像を回転させる手間が省けます。
これでハードウェアはできあがり。次回はサーボの制御プログラミングへと進みます。