Netdataのクラウドサービスを利用したデバイスの一元監視

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x86系OpenWRTのNetdataをCloud対応に

Celeron J4125ミニPCのVMware ESXi 8.0ハイパーバイザ上で仮想マシンとして動く、OpenWRTルータへインストール済のOpenWRTパッケージ版のNetdataは、クラウド機能を無効にするビルドオプション --disable-cloud が付与された仕様になっているので、動作はスタンドアロンのみに限定されます。

そこで、Netdataで用意されているスタティックビルド版へ入れ替えようと思うので、

今入っているパッケージ版Netdataをアンインストールし、関連ファイルを全て削除しておきます。

まず始めに、サービスを止めてパッケージの削除から。

これで削除されたのはバイナリ /usr/sbin/netdata ぐらいなので、混在を防ぐためにも以下の要領で関連ファイルを全て一旦削除します。

 

続いて kickstart.sh を使ったインストールの前に、必要なパッケージを準備します( bash も必要なので未インストールであればここでインストールが必要)。

 

kickstart.sh を一旦ローカルにダウンロードしてから、 --static-only オプション付きで実行します。

インストールの終わりに指摘されていた netdata ユーザが存在しない件は、パッケージ版でも同じ仕様だったので問題なしと判断します。

 

プロセスはもう動いていますが、以降もシステム起動時に自動開始するよう、これもパッケージ版を参考に起動スクリプトを作成します。

既存のプロセスを killall した後、起動スクリプトから開始します。

 

なおインストールされたバイナリへのパスは通っていないので、個別に呼び出す必要がある場合はフルパスで。

 

クラウドへの登録に、ローカルにいるスクリプト netdata-claim.sh を使用してみます(実行には openssl-util パッケージが必要)。

これでNetdata CloudにOpenWRTが追加されました。

図7.OpenWRTが追加された

図7.OpenWRTが追加された

 

ARMv8系OpenWRTもNetdata Cloud対応に

もう1台のOpenWRTルータ、FriendlyElec NanoPi R2Sには、SoCにARMv8のRK3328が使われており、こちらにもOpenWRTパッケージ版のクラウド非対応のNetdataが入っています(インストール記事はこちら)。

 

これもx86版と全く同じ要領でスタティックビルド版へ入れ替え、Netdata Cloud対応させることができました。

 

Netdata Cloud Dashboardで一元監視

こうして登録したNodeたちを拠点毎のWar Roomに振り分け、Node一覧に表示されるMetricsをカスタマイズしてみました。

図8.Room内Nodeの一覧表示

図8.Room内Nodeの一覧表示

本来ならDashboard機能を使ってみたかったのですが、ここではSystem Overviewにあるようなゲージがサポートされていないとのことなので、ページをスクロールすることなく全体像を監視するには、Node一覧が今のところの最適解です。

図9.System Overviewのゲージ

図9.System Overviewのゲージ

取得可能なMetricsをよく見てみると、NIC毎の情報やWirelessの情報が取得できていなかったので、別途調べてみる必要がありそうです。

 

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